想造楽工とは

福祉施設に通う、障害のある人々の描く絵を商業に展開するデザインチームです。
絵の制作現場からデザイン完成まで、一貫して取り組みます
「プロダクト開発」と「受注制作」の二軸を通し、
障害福祉の垣根を超えた新たな価値創造に向け、ユーモアあふれるデザインワークを生み出していきます。

想造楽工のしくみ

想造楽工ではすべてのデザインワークを、
就労継続支援B型事業所などの福祉施設の方々と
協働して仕上げます。
利用者さんには「イラストレーター」として原画の制作を、
施設にはマネージメントを担っていただきます。

想造楽工のつくりかた

絵の制作から関わり、描き手の持ち味を引き出し、
イラストレーターとしての成長に寄り添います。
イラストとデザインを対等なパートナー関係とみなし、
互いに補足しあって作品を仕上げます。

1.イラスト制作

福祉施設の利用者さんと、絵を描く会を設けます。

2.ディレクション

描いてもらった絵を見て各々に合ったモチーフや描き方を提案し、
これだ!というものが生まれるまで制作を重ねていきます。

3.デザイン

絵を預かり線や色、配置などデザインのアレンジ作業を加えます。
印刷物や手描きで模写など、用途に合わせた手法で完成させます。

受注制作

グラフィックデザインをベースに、プロダクト・空間・イベント等まで
オーダーに合わせた幅広い制作をいたします。原画の制作においては、
提携しているパートナー施設に依頼をするほか、地域間で新たな協働
を試むことも可能です。どなた様もお気軽にご相談ください。

自社プロダクト制作

提携しているパートナー施設のイラストを使用した自社プロダクトを
半年ごとに開発、オンラインストアと委託店舗にて販売しています。
各分野の職人や作家とコラボレーションし、ユーモアたっぷりの
心和むプロダクトを作っています。

SDGsアクティブラーニング

パートナー施設との絵の制作を体験していただき、福祉やSDGsへの理解と考えを深めるための研修プログラムです。参加者一人ひとりが
他者・自身と向き合い、協働社会への意識を高める機会となることを
目指します。詳しい流れや仕組みについてはお問合せください。

イラストレーション費用のしくみ

目的や制作規模に応じて、費用のしくみが異なります。
いずれにしても「障害があるから安く」という考えではなく、イラストレーターとして正当な対価を設定します。

※契約する福祉施設・イラストレーターの事情によっては仕組みを変更する場合もあります。

受注制作

イラスト、デザインの制作にかかる作業工数を加味し、全体予算の中からそれぞれの制作費を設定します。

自社プロダクト開発

販売後、売上から必要経費を引いた利益の50%をイラストのロイヤリティとして担当施設に納めます。

障害福祉市場の課題

障害があり、一般企業に勤めることが困難な方が勤務する、就労継続支援事業所での全国平均工賃(時給)はA型で899円、B型では222円という現状があります。仕事の内容においても「障害がある」ということで選択肢が狭まり、好きなことの技能を伸ばし対価を得る挑戦がしたくても、その受け皿がとても少ない状況です。

想造楽工は課題解決のひとつとして「絵の表現力」に着目しました。絵にデザインのアレンジを加えることで、商業に通用する完成度に仕上げ、慈善事業ではなくビジネスとして、福祉施設の方々に制作依頼を行っています。

障害福祉・あらゆる枠を超える「協働」によって個々の持ち味を相乗させ、それぞれに緩やかな光を当て、場に新たな 調和を生み出すことをミッションに活動しています。

想造楽工のようす